剣を振るい肉を絶つ。
一瞬の隙も見逃さず容赦なく魔法を打ち放つ。
その影で、今日もアイツは震えていた。

「おい、サフィルス」
ビクリト身体をすくませて此方を見つめる。
その目がとても憎らしかった。
落とされたくせに、コイツはまだ天使であろうと抗っていた。

「お前、いい加減なれろよ」
「嫌です。そんな事私はしたくありません!」
「サフィルス」
「嫌です!!」
両耳を塞ぎ、固く閉ざした涙からは雫が流れ落ちていた。
コイツはいつもそうだ。
汚い事ばかりを俺にさせてい、自分は綺麗でいようとする。
・・・・でも・・・・それでもそれが天上の望むべき『天使』なのだろう。
俺はその『天使』になりきれなくて落とされた。
それはお前だって同じはずなのに・・・・・。
少しだけ・・・少しでも理想の『天使』に近しい存在のお前が羨ましいと思った。



† いい訳後記 †
これにはどうしてもこんなストーリーを入れたかったんですよ!
多少場所は取られましたが満足ですv
この絵で一番楽しかったのはやはり血を描くことですね!
どれだけ血の様に見えるように描くかが本当に楽しくて、無駄に流血しすぎました。
最初の予定では返り血だけのはずが、どうも肩の辺りが重症です・・・(汗)
描き始めたのがかなりでかいサイズだったので、思い切って壁紙にもしてしまいました。
逆光などが、自分的には上手くいったかなぁ?っと思っている作品です。



モドル